南海漂流記(10) 『ハノイ甘栗』 11月17日


近くのお店で、クリを焼いているお店が気になっていました。
香ばしい いい匂いがして、ホントに興味シンシンでした。

今日焼き立てを買いました。皆、並んで、出来るのを待ち、多分 重さで買っています。
僕の番になりましたが、ヴェトナム語は得意なので、両手のひらで、すくうジェスチャーをしました。
お店の女の子は、判ったとばかりに、大きなお玉で3倍も入れようとしています。
慌てて、静止して、それでも、日本の天津甘栗の、3倍は入っています。ハノイ甘栗は、約200円でした。
味は、日本の物と同じですが、大きな違いがあります。それは、外側に大きな亀裂が入っていて、とても食べ易いのです。
つい、剥き易いので、食べ過ぎます。日本であれば、これが不良品としてはじかれるんでしょう。便利なのに!!

昔話で恐縮ですが、公平君と言う後輩が居ます。その昔、1年半かけて、世界一周をしました。
彼は、お金も無く、持っていたカメラや洋服まで売って、上海から飛行機代が無いので、貨客船(半分貨物船です)で
大阪に戻りました。東京までの旅費が無かったそうです。帰りの、食事は船のレストランで食べる、お金が無いので、
肉まんの具抜き!つまり皮だけ!を買い込んで乗船し、それを食べて過ごしたそうです。

なぜそんな話をするかと言うと、旅行中 当時まだ貧乏だったインド人からご馳走になったそうで、
そのとき僕は、日本人として恥ずかしい!とまで言ってしまいました。(冗談ですけど)

ごめん、公平君!(彼の顔は、この前食べた蛙のような顔をしてます。)
さっき僕も、ヴェトナム人にお茶ご馳走になりました。いつも、この周りに居るおじさんです。
僕に、何歳かと聞くので、アバウト50歳と、さば呼んで、答えたら、おらは、56歳だと行ってました。
お世辞だと思いますが、若いと言ってくれました。すでに5歳もさば読んでるんだから、見え透いたお世辞ってやつ!?
どうやら、近くのベビー用品屋の、ガードマンらしいです。
この店の女の子達も愛想が良く、判ろうが判るまいが関係なく、通る度にベトナム語で話しかけてくれます。
でも、ベトナム語なので、「バカ」とか「変態」とか笑いながら言われてるかも知れません?!?!?

最近良くお茶に誘われます。喫茶店じゃ有りません。歩道です。歩道が無いと、道端です。
お腹が壊れないので調子に乗って、付き合って座ってます。ベトナムは、コーヒーが有名ですが、普通の緑茶です
ご飯の後、町を歩いていると、雑草食堂仲間4人からお茶に誘われ、一杯2000ドン(10円しません)でした。
奢ろうかとも思いましたが、裕福と思われ、狙われるかもと思い、割り勘です。全部で50円しないのに?!!
考えすぎです。
言語が違うのに良くお茶してると自分でも思いますが、それぞれ勝手な事言って、何とか成り立ってます。
共通言語とか有りません。!!?????多分誰一人として議事録は書けません。
その後30メートル歩くと、そのガードマンにも、お茶飲んで行けといわれ、強引に 奢られました。
多分、15000円位の給料から、10円のお茶?!高いんだか安いんだか判りません。
僕としては、何処のお湯なのか?コップは何処で洗ったのか?それが一番心配な所です。

多分このガードマン親父は、日本人がお金持ちなのを知らないか、もし知っていたら、僕が引っ越した後も、
「この家の、マブダチの日本人にお茶ご馳走した!!良く面倒見てたんだ〜〜〜!!」と一生自慢するんだろうな〜〜!?!
そういえば、ガバチョも良くお茶を持ってくる。
飲め飲めと時々は自分のグラスで持ってくるが、きっとお金払って買ってきてるかも?
この前は、饅頭(かな?)もくれたし・・。やっぱりこれはショバ代だ。賄賂だ!?
そういえば、昨日、 ガバチョが居なかった!!どうしたのと聞くと、恥ずかしそうな表情!!
こいつ、サボったな!?一昨日すごく品物 、余らしてたのに?!何か、すごく庶民と付き合ってます。下町です。
前の、路上 肉まん屋の親父は、知らない人が、事務所の前にバイクを置こうものなら、
はす向かいから、いきなり怒鳴ってる。

こっちが、悪くなるほどだ。「事務所の前で邪魔だから置くんじゃない!」といってる様です。
大概は、移動していく。 別に良いのに・・・・・・・。この親父を、「肉マン」と呼ぶ事にする。
良いわけ?日本人がこんな、付き合いしてて??ヴェトナムの日本人会の人たち、付き合ってもらえる????かな?

古市